2014年4月1日付で世の中一般にはSQL Server 2014の提供が開始されています。
SAP環境の対応状況や導入手順においては、4月8日付で以下のSAP Noteが更新されました。
ステータスは都度更新されますので、最新情報は必ずSAP Noteでご確認ください。
- SAP Note 1966681 - Release planning for Microsoft SQL Server 2014
- SAP Note 1966701 - Setting up Microsoft SQL Server 2014
- SAP Note 1970448 - SAP Installation Media and SQL4SAP for SQL Server 2014
- SAP Note 1986775 - Configuration Parameters for SQL Server 2014
現時点でのサポート組合せにおけるポイントを整理しておきます。
- SAP正式サポート開始は2014/Q3(7~9月)の前半を予定
- SAP NetWeaver 7.0以上を基盤とするすべてのSAP製品をサポート予定
- ただし、SolMan 7.0 EHP1、CRM 6.0などいくつかは除く
- また、NW 7.0 ABAP/ABAP+JavaだとSPS29(BWはSPS30)以上、NW 7.3だとSPS10(BWはSPS11)以上、NW 7.4だとSPS04(BWはSPS06)以上など、製品リリースバージョンごとに最小のSPSレベルを満たす必要がある
- NW Javaには前提となるSPSレベルはなし
- NW 7.0x-7.3xはSAP Kernel 721 EXT Patch Level 131以上をサポート、NW 7.4はSAP Kernel 741 Patch Level 005以上をサポート
- R/3 4.xなどNW 7.0よりも下位リリースバージョンの製品をサポートする予定はなし
- OSはWindows Server 2012、2012 R2をサポート
- インメモリーOLTP機能(通称Hekaton)はSAP未サポート
導入手順におけるポイントを整理しておきます。
- SAPインストール/マイグレーションは最新のSAP Software Provisioning Manager(SWPM)を使用する
- Kernel/JavaメディアはSWPM用のものを使用する
- SQL Server 2014のメディアはSAP Note 1970448に従って準備する
- 新規インストールの場合、インストール直後に前述のサポート対象のSPSレベルまで適用する
- マイグレーション/アップグレードの場合、ソースシステム上で事前にサポート対象のSPSレベルまで適用しておく
- SQL Server 2000以下のSAPシステムでシステムコピーする場合はR3Loadのみ対応。SQL Server 2005以上であればR3Loadだけでなくデータベース機能(バックアップ/リストア、デタッチ/アタッチ)を使ったシステムコピーにも対応
- SAPインストール完了後はSAP Note 1986775に従ってSQL Server 2014の推奨パラメーター設定を行う
- SQL Serverのインプレースアップグレード(e.g. 同一サーバー上でSQL Server 2012から2014に上げる)の場合は、SAP Note 683447 - SAP Tools for MS SQL Serverに従って後処理を行う。もちろんDBアップグレード前にサポート対象のSPSレベルまで適用しておく
- SQL Server 2014環境のSAPアップデート/アップグレードは最新のSAP Software Update Manager(SUM)の使用のみサポート
現在MSDNからSQL Server 2014のインストールメディアをダウンロードできますが、一般的なメディア使用はSAPでは未サポートです。先行で導入したい場合は、インシデント(コンポーネントBC-DB-MSS)からFirst Customer Shipment(FCS)の申請をする必要があります。